寝具売り場を訪れるとよく目にする『敷パッド』や『ベッドパッド』、『シーツ』。
この3つは一見、よく似た商品のように感じられている方も多いと思います。
今回は敷きパッドやベッドパッド、シーツの、それぞれの役割や敷く順番などをご紹介します。
今お使いではない商品があれば、使うことで睡眠の質が変わるかもしれませんよ?この3つの商品の使い方や役割、敷く順序などをご存知ですか?
ベッドパッドはシーツの下の力持ち
まずはベッドパッドについて説明します。
ベッドパッドはマットレスのすぐ上に敷き、その上からシーツをかけて使用します。
ベッドパッドは主に、マットレスを汚れから保護するために用いられます。
マットレスを清潔に保ち、長く使い続けるためにはとても重要な役割を果たします。
洗えないマットレスを守る最後の砦
マットレスの寿命を短くしてしまう原因に『汚れ』があります。
毎日使い続けると、知らず知らずのうちにマットレスはいろいろな汚れでダメージを受けてしまいます。
例えば、寝ている時にかく汗や、小さいお子様がいらっしゃるご家庭ではおねしょなどの粗相、ペットを飼っている方も犬や猫が布団の上で…ということなど。
思い当たる経験をされた方も多くいらっしゃると思います。
マットレスは、ファイバーマットレスなど一部の商品を除いて手軽に洗うことができません。
その時、すぐに拭いたり、シーツを交換することで、寝る分には問題ない状態になって安心するかもしれません。
ですが、マットレスに染み込んだ汚れは細菌が繁殖しまったり、その汚れからカビの原因になってしまうことも。そんな、さまざまな汚れからマットレスを守ってくれるのがベッドパッドです。
ベッドパッドはマットレスの上に敷き、その上にシーツを敷いて使います。
ベッドパッドがあることで、寝汗や粗相の汚れによるマットレスの汚れを最小限に食い止め、気になったらすぐに洗うことで、マットレスを清潔に保つことができます。
厚手の質感がふんわりとした寝心地に
ベッドパッドにはもう1つ、大切な快眠のための機能があります。
ベッドパッドはシーツなどに比べ厚手に作られているため、敷いた上に寝転がると、ふんわりとした寝心地を与えてくれます。
スプリング系のマットレスなどやや硬さが気になる場合も、ベッドパッドがあるだけで直接硬さを体に感じることがなくなるので、より快適な印象に変えてくれることも。ベッドパッドは縁の下の力持ちなのです。
敷パッドは快適さを左右する快眠サポーター
それでは、敷パッドとはどんなものなのでしょうか。
敷パッドはシーツの上に敷いて使い、その上に横になるため、肌に直接触れるアイテムです。
敷パッドもベッドパッド同様、汗や汚れによってマットレスが汚れてしまうのを守ってくれる機能を有してはいますが、それ以上に重要な役割を果たすのは『機能性による快眠のサポート』です。
ここ数年、夏はひんやりとした肌触りの冷却触媒機能や、冬は暖かな質感の保温性のあるものなど、機能性の高い敷パッドが登場しています。
使用した経験がある方も多いのではないでしょうか。
敷パッドは肌に直接触れるからこそ、そのような機能を付加したものが誕生し、人気を集めています。冬場になかなか布団が快適な温度にならず、寝つきにくいという方も、敷パッドを使うことで快眠に近づくことができるでしょう。
寝具の王道・シーツは必要?
敷パッドについてはご説明しましたが、それではシーツとの違いはどこにあるのでしょうか?
実は、敷パッドとシーツは果たすべき役割は同じです。
シーツはマットレスやベッドパッドを覆うようにかけられ、睡眠時の代謝による汗や皮脂などでマットレスが汚れるのを防ぎます。
では、シーツは必要ないのか、というと必ずしもそうとは限りません。
シーツは手軽に洗濯ができること、またシーズンによって色や材質を簡単に変えることができるので、寝室の印象を大きく変えてくれます。
夏は青系の色味を選ぶことで、目でも涼しく、落ち着いた寝室にさま変わり。このような利点がシーツにはあるのです。
シーツにはフラットタイプとボックスタイプがあり、寝返りなどで睡眠時によく動く方は、マットレスにしっかりと固定しやすいボックスシーツがおすすめです。
快適な睡眠を得るために選びたいアイテムは?
マットレスに敷くものとしてここまでで、ベッドパッド、シーツ、敷パッドについてご紹介しました。それでは良い睡眠を得るためには、何を選び、使えば良いのでしょうか。
ここで改めて、3つの役割を整理してみます。
ベッドパッド | 役割:マットレスの保護、柔らかな寝心地の提供 |
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シーツ | 役割:マットレスの保護、手軽に寝室に変化を与えられる |
敷パッド | 役割:マットレスの保護、冷却・保温効果による寝心地の提供 |
※マットレスの保護には、寝汗などの吸湿、汚れが直接付着することの予防などが含まれる。
3つに共通する機能は『マットレスの保護』です。すべての商品を使うことでマットレスの保護は三重となり、万全な対策かもしれませんが、いざ日常的なケアなどを考えると洗濯だけで非常に手間がかかります。
では、この中で優先順位をつけて選ぶなら、何から選べばいいでしょうか。
選び方のポイントは「マットレスの種類と寝室の状況」です。入眠しやすい環境は人によって差はありますがここでは、いくつかシチュエーションを例に、おすすめの組み合わせをご紹介します。
スプリングマットレス × 夏 or 冬 の場合→ベッドパッド + 敷パッド
スプリング系マットレスはへたってくるとコイルが体に当たるような感覚があり、快眠を妨げてしまいます。
そのような場合は『ベッドパッド』を使うことでクッション性を補うことができます(あくまで応急処置的な対応となります)。
また、夏や冬は寝具の温度が外気に影響され、寝苦しさを与えてしまいます。
そんなとき、敷パッドの冷却・保温機能が快適な睡眠環境に近づけてくれるのです。
ウレタンマットレス × 春 or 秋の場合→シーツ + 敷パッド
ウレタンマットレスは、体型にもよりますが、シーツと敷パッドがあればマットレスの保護とともに心地よさを得られます(骨格や体型によりベッドパッドがあったほうが良いケースもございます)。
シーツだけでは十分に寝汗などの汚れからマットレスを守ることができない為、敷きパッドを合わせて使用するのがオススメです。
この時期の敷きパッドは肌触りの良いものを選ぶことで快眠に近づくことができます。
※ここでご紹介した組み合わせはあくまで一例ですので、お好みの組み合わせは人によって異なります。
※空調管理が行き届いた寝室の場合、敷パッドの機能によって冷えや暑さを感じてしまう場合は、シーツに変えたり、機能商品ではない敷パッドを選ぶのもおすすめです。
いかがだったでしょうか?寝具は選び方や組み合わせで快眠を大きく左右するため、ご自身の睡眠環境に合わせて、いろいろ試してみてください。また、定期的に洗濯して清潔な睡眠環境を整えることがとても重要ですので、いずれの商品をお使いの場合でも定期的に洗濯して、心地よい睡眠を!