接触冷感寝具の仕組みと選び方を知って睡眠の質改善に役立てよう

接触冷感 パッド・シーツ

接触冷感寝具とは

接触冷感とは?

接触冷感とは昨今注目されている寝具の素材に関する性質で、読んで字の如く触れるとヒヤッと涼しく感じる特性を指します。

使ったことがない方は夏用の寝具というイメージをされるかもしれませんが、実際はオールシーズンで快適な睡眠を提供してくれます。

私達人間は睡眠に入る時に体温が下がる必要があるのですが、この時に実際に冷えているわけではなくとも冷感素材によって涼しく感じると、スムーズに入眠へと移行しやすくなることがわかっており、接触冷感は寝付きに非常に良い影響を及ぼします。

一方で体温を直接下げるわけではないので冷えの悪化などのネガティブな点もなく、人を選ばない寝具素材となっています。もちろん、暑い季節の快適性向上は言うまでもありません。一度使った人からは接触冷感ではない寝具には乗り換えられないという声も多く聞かれるなど、使い心地の良さが魅力の寝具と言えます。

接触冷感の仕組み

接触冷感の生地と言っても、もちろん生地そのものが冷たいわけではありません。ではどのように冷感を実現しているのでしょうか?

これには私達人間の触覚における錯覚が利用されています。人間の皮膚は絶対的に温度が低いものに触れた時だけでなく、熱が皮膚から多く逃げている時に冷えたように感じます。

接触冷感生地も様々な工夫により、皮膚から温度を奪いやすいような工夫がなされており、触れた時に多くの熱が皮膚から生地へと移るようになっているため冷感を覚えるのです。

もう少し具体的に素材の性質について見ていきましょう。まず皮膚との熱交換が効率的に起こるよう、熱伝導性の高い素材が用いられています。物質には、熱を通しやすいもの、通しにくいものが存在します。一般の布団は、熱を通しにくいので熱がこもって体温を保ってくれます。

また、奪った熱を冷ますために生地内部の表面積が大きく水分保持量が多いという性質も持ち合わせています。この二つの性質により、皮膚の熱が冷感生地に移り、その熱も気化熱によって速やかに冷却されるというサイクルが成立しています。

接触冷感の寝具は、溜まった熱を逃がすので、布団の中は通常よりも低い温度で保ってくれるのです。

直接冷感に寄与しているわけではありませんが、手触りがサラサラと涼しげな素材・加工をなされることが多く、この点も涼しさを感じる工夫となっています。

接触冷感寝具を選ぶメリット

暑い夏が続けば、体力を奪われて 夏バテをすることも多いです。

快適な睡眠を取れれば良いのですが、通常の布団では暑苦しく眠れない日々が続き体力がどんどん奪われてしまって、体調壊す、仕事に支障をきたすことも原因にもなっています。快適な睡眠を保つことができれば、厳しい夏であっても乗り越えることができます。

現在の夏は、数十年前の夏と比較しても比べ物にならないくらい暑くなっています。

毎年起こるのが熱中症です。熱中症は、体温が高くなりすぎて調節が効かなくなる非常に強い症状です。厄介なところは、自覚症状がない場合も多いので注意が必要です。

原因は、一般的には暑い場所に長時間いることで起こることがありますか、家の中でも熱中症は起こり得るものです。クーラーは非常に電気代がかかってしまうので節約をして、その結果熱中症になってしまうケースがとても多いです。

しかし、接触冷感寝具を使用することによって多くの問題が解決できます。

今までの寝具から夏場だけ接触冷感寝具に変えることで、熱中症を防ぐことができるのです。電気代もかかりませんし、今までの寝具に乗せるだけで快適に過ごすことができるのです。

次のメリットとして接触冷感寝具は、 それほど高額ではありません。

安いものであれば数千円で購入することができます。 数千円で購入することができるのでいくつか購入して自分にあったものを使用すれば、快適に睡眠をとることができるでしょう。

接触冷感寝具の選び方

接触冷感寝具の選び方

冷却持続性

接触冷感寝具を謳う以上、どれも触って冷感がある・涼しげであることは間違いないでしょう。だったらどれでもいいかというとそんなことはありません。いくつか選ぶ際にチェックするポイントをお教えします。

まず、長時間触り続けて冷感が持続するかどうかは非常に重要なポイントです。熱伝導性の高さはそのような素材を使えば実現できるのですが、生地に移った熱が十分効率的に冷まされるかどうかは生地の加工などの工夫次第です。そして、熱がすぐに飽和して冷感が持続しない寝具は満足度が大きく下がると言わざるを得ません。実際に寝具を使用した時のことを想像してみてください。布団の中に入った直後は涼しげですが、しばらくしたらもうもうと熱がこもって全く涼しくなくなる……これでは涼しく寝付きが良くなるメリットも享受できません。

冷感持続性のチェックには、可能ならば実店舗で許可を得た上で実際に横になってみることです。しばらくしても冷感が落ちないならばその寝具は冷感持続性が高いと言えますし、そうでないならば敬遠したほうが無難です。

実際に触ってみることができない場合は寝具のスペックを見て調べるしかないのですが、冷感持続性は重要なトピックであるため、真っ当な接触冷感寝具ならば冷却効果を持続するためにどのような工夫がなされているかについてアピールしているはずです。生地内の表面積の広さや水分保持量の多さなど、熱が飽和しにくい・短時間で冷却できるようなアピール項目について具体的な数値をしっかりチェックしてみてください。

接触冷湿感測定値

接触冷感寝具で最も重要な点は持続性ですが、どの程度冷感が得られるかの度合いももちろん重要です。

あまりに安い接触冷感寝具ですとほとんど涼しさを感じられないようなものも存在しますので注意が必要です。しかし安心してください。どの程度冷たく感じるかについては接触冷湿感測定値(Q-max)という指標がありますので、全ての寝具について実際に触って確かめる必要はありません。

接触冷感寝具は皮膚から生地への熱移動によって冷感がもたらされていますが、この熱の移動量が接触冷湿感測定値です。単位はW/cm2で、1平方センチメートルあたり何Wのエネルギーが移動できるような素材であるか、ということを示しています。

具体的には、この値が0.2以上あれば触った時に若干の冷感を覚え、0.4以上にもなるとかなりヒヤッと感じるといった具合になります。好みにもよりますが、何がなんでもこの値が高いほうが良いというわけでもなく、0.2以上あれば基本的には十分な冷感といって差し支えないでしょう。一方でとにかくひんやり感が欲しいという方は0.4以上の高い数値のものを選ぶときっと満足できるでしょう。

吸湿性・通気性

冷却持続性についての説明と重なるところがありますが、接触冷感寝具にとって吸湿性や通気性は重要です。そもそも生地に通気性が乏しいと熱がこもってすぐに冷感が失われてしまいますし、それ以外にも布団内部の湿度は利用者の快適さを大きく損ねる要因になります。

ムシムシしていると暑苦しいと感じる人は多いと思いますが、暑くなくても高湿度はそれだけで不快なものです。

人間は寝ている時に思った以上に多くの汗をかくのですが、これが布団の中にこもったままになると湿度に対しての不快感を覚えてしまい、接触冷感寝具の冷感よりも湿度の不快感が先に立ってしまうため効果が薄れてしまいます。

冷感持続性の確保のために素材の通気性を確保している商品は多いですが、一方で吸湿性については商品によってまちまちだったりします。したがってしっかり汗を吸い、短時間でそれを蒸発させ逃してくれるという寝具に求められる基本スペックのチェックも怠ってはなりません。

接触冷感素材のオススメ寝具

接触冷感素材のオススメ寝具

ここまで接触冷感素材の効果について解説してきました。ここからは実際に使う寝具で接触冷感が活用されているものをご紹介したいと思います。

コスパ最強!「タオルケット」

まずおすすめしたい寝具は「タオルケット」です。接触冷感の使われた寝具では一番メジャーではないでしょうか。

布団と比べれば格段に薄く一見大きめのバスタオルにも見えますが効果は絶大です。

掛け布団の熱のこもる感覚とは無縁で快適な夜を過ごせます。筆者が実際に使ってみた感想ですがタオルケットなど掛け布団を全く掛けないよりもむしろ接触冷感のタオルケットを1枚かけていたほうが涼しく感じました。お値段も数千円前後と試しやすい価格なのもグッドです。

背中の蒸し蒸しから解放!「敷きパッド」

エアコンをかけていても敷布団と背中の間の熱だけはどうしようもありません。

寝返りをうって熱をさけても少し時間がたてばまた熱がこもってもう一度寝返り、そんな寝返りループを解決してくれるのが敷きパッドです。

シーツのように敷いて使う寝具で背中にこもる熱を逃がしてくれる優れものです。背中にこもる熱ばかりは扇風機でもエアコンでもどうしようもないので熱がこもって寝られないというときほど接触冷感の敷きパッドは重宝します。
タオルケットと比べれば少し高めになりますが、夏場の寝返りから解放されたい方にはおすすめです。設置自体もシーツのようなものなので大した苦労はありません。

意外と着心地もいい「パジャマ」

接触冷感素材のパジャマと聞くとスポーツウェアなどを連想して「ごわごわしていて着心地悪そう」などと思っていませんか?

はじめの接触冷感素材にはレーヨンやキュプラなど素材に種類があるという話を思い出していただければ察しが付くかもしれませんが着心地の良い接触冷感素材もちゃんとあります。

化学繊維ではナイロンなんかを想像して頂ければわかりやすいかもしれません。化学繊維はイヤだという人でも原料が木材パルプのレーヨンや加工綿などがありますしナイロンと綿の混合でいいとこどりしている製品も少なくありません。

ただパジャマは上下がありますからタオルケットなどの製品と比べると高く感じるかもしれません。

以上、これから暑くなるにつれて話題に挙がる「接触冷感」商品について説明をさせていただきました。
睡眠の質改善にお役に立てば幸いです。

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