枕の正しいメンテナンスは?タイプごとに変わるお手入れ方法と注意点

体の健康や免疫力向上には毎日の睡眠こそが重要。という話は昨今メディア等でもよく聞くフレーズかと思います。
そこで皆さんがまず最初に気になるのは、寝心地に直接影響する現在お使いの枕の状態ではないでしょうか。

今回は、寝具店がいつもお客様にお伝えしている枕のメンテナンス方法について、その注意点と合わせながら紹介できればと思います。

知っておきたい枕の代表的なタイプとメンテナンス方法

枕のメンテナンス

高反発ウレタン素材のメンテナンス

高反発ウレタン素材の枕は残念ながら水洗いNGです。
高反発ウレタンでも物によっては手洗い可能な枕も一部ございますのでお手入れする前に洗濯表示タグをチェックしてください。

水気に弱い為に丸洗いできない高反発ウレタンは枕カバーを外し日陰干しをします。

高反発ウレタンは熱にも弱いので直射日光で品質が変わってしまう恐れもありますので天日干しはしないよう注意してください。

上記の通り一週間に一度、風通しの良い日陰に半日~一日干すことでカビの繁殖を防ぎ、匂いを抑え清潔さを保つことと同時に品質も守ることが出来ます。
気軽に丸洗い出来ない素材ですので枕カバーはこまめに洗濯し気持ちよく使いましょう。

低反発ウレタン素材のメンテナンス

低反発ウレタン素材も高反発ウレタン素材同様、洗うことは出来ません。
こちらも水に弱いのでカバーを外し、風通しのよい場所で日陰干しをしましょう。
半日~一日陰干しをすることでカビの繁殖や匂いを抑え清潔さを保ち、品質を守ることができます。
低反発ウレタン素材も天日干しをすると品質劣化につながりますので注意してください。
丸洗いができないので枕カバーはこまめに洗濯をし気持ちよく使いましょう。

高反発ファイバー素材のメンテナンス

高反発ファイバー素材の枕は手洗いOKです。
シャワー等で流して洗う方法もOKですが、高反発ファイバーは熱には弱いため40℃程度かそれ以下の水温で洗いましょう。
枕の揉みこみ過ぎは変形や品質劣化につながるため注意して下さい。中性洗剤を使用しても大丈夫ですが基本的に水洗いだけでも汚れを取り除くことができますので汚れが気になったら気軽に洗いましょう。
洗い終わったら形を整え風通しの良い場所で日陰干しをします。

ラテックス素材のメンテナンス

ラテックス素材の枕は水洗いNGです。
素材的にカビやダニは発生しにくいものなのですが、日々の汗汚れなども気になりますし清潔に保ちたいです。
お手入れ方法としては、枕カバーを外し水気をしっかり絞ったタオルで拭いて綺麗にしましょう。後は風通しの良い場所で日陰干しをします。ラテックス素材も天日干しをすると品質劣化の原因になりますので日光には当たらないよう注意してください。
気軽に洗えない素材ですので枕カバーを厚手のものにしたりピロープロテクターという便利な商品もございますのでお使いの際は工夫してみるといいかもしれません。

ポリエチレンパイプ素材の枕のメンテナンス

ポリエチレンパイプ素材の枕は基本的に丸洗いOKです。品質表示タグも念のためチェックすると安心です。
洗濯機で洗う場合は枕カバーを外し、枕本体をネットに入れ中性の洗剤で洗います。その時はご自宅の洗濯機で、水流が弱めのコース(ドライコース、おしゃれ着コース等)を選択するのがおすすめ。
洗い終わったら形を整え天日干しします。乾きにくい素材ですので2時間おきに枕を動かして中のパイプの角度を変えるようにするとしっかり乾かすことができます。
中には乾燥機でスピーディに乾かすことができる物もございますが、必ず乾燥機使用可能か品質表示タグを確認しましょう。

そばがら素材の枕のメンテナンス

そばがら素材の枕は水洗いNGです。
そばの実の殻という天然素材ですので、濡れてしまうと劣化し腐敗の原因になるため注意してください。
お手入れ方法としては、基本的には天日干しです。
枕カバーを外し、お天気の良い日に数時間ごとに枕の裏表を変え両面が太陽に当たるようにします。そばがらの湿気をとばし菌の繁殖を抑えることが期待できます。カラッとしたそばがらは使い心地も抜群です。
最近では天然のそばがらに耐水性加工を施した商品もございますのでどうしても洗いたいという方にはそちらもおすすめです。

羽毛、羽根素材の枕のメンテナンス

羽毛や羽根素材の枕の日頃のお手入れとしては、風通しいのよい場所で日陰干しがおすすめです。
日々の汚れが気になったらクリーニングが確実ですが、自宅で洗う場合は洗濯機ではなく手洗いにしましょう。

枕カバーを外しバスタブなどにお湯をため(40℃程度)枕をつけます。中心部まで水を含ませ中性の洗剤で押しながら洗います。泡はしっかりと流し、ギュッと絞らないよう注意し枕を押して水をきります。水分がきれたら形を整え(羽毛に空気が入るように散らす)風通しのよい場所で陰干しします。乾きにくい素材ですので2~3日はかかりますが生乾きだと雑菌と匂いの原因になりますのでしっかりと乾かしましょう。
自宅で頻繁に洗いすぎるとどうしてもふっくら感が損なわれる事が多いので頻度は年に一度程度にするか、やはりクリーニング(相場1000円~2000円程度)が仕上がりも安心でおすすめです。

ポリエステルわた素材の枕のメンテナンス

ポリエステルわた素材の枕は基本的には水洗いOKです。
中には洗えないものもあるため品質表示タグの確認をしましょう。
洗濯機を使うと綿にかたよりが生じる事があるため手洗いがおすすめ。
枕カバーを外し、40度程度のお湯で枕本体の素材を押すように洗います。もみもみしながら洗うと仕上がりに固まりができやすいので注意しましょう。洗った後はギュッと絞らずに手で押すように水を切り、その後は風通しのよい場所で陰干ししてください。大体一日程度で乾かすことができます。

ヒノキ素材の枕のメンテナンス

ヒノキ素材の枕は水洗いNGとなります。
ヒノキがは水を含ませると劣化しやすくなり、せっかくのヒノキの香りも抜けてしまいます。普段のお手入れとしては枕カバーを外し、風通しの良い場所で陰干しをします。
頻度としては夏は週に一度、冬は月に1度程度が目安です。
ヒノキ自体に防ダニやカビを抑制する効果がありますのでお手入れは比較的楽です。
使用するにつれて、やはり汗や皮脂汚れにより中のヒノキチップの劣化はしますので商品にもよりますが変色等が確認される大体5年前後が買い替えのタイミングになるでしょう。

マイクロビーズ素材の枕のメンテナンス

マイクロビーズ素材の枕は基本的に洗うことができます。
商品によっては洗濯OK、手洗いOK、水洗いNGというものもございますので品質表示タグを確認し洗い方を選択します。
最近よく聞くのが枕の生地が破れて中の細かいビーズ素材が出てしまい大変なことになったという事案です。最悪、洗濯機の故障原因にもなりかねませんので多少面倒でも手洗いがおすすめです。
手洗い方法は、枕カバーを外し、40度程度のお湯をためた容器やバスタブに中性洗剤を入れクッションを洗います。マイクロビーズは水を吸収しない素材ですので水面に浮かんできますが押しながら汚れを落としてください。強く揉むのを繰り返すと枕の生地が破れやすくなりますので優しく押し洗います。
汚れを落としすすいだ後は大き目のタオルで包みこみ、枕を押しながら中の水分を出します。そして形を整え、風通しの良い場所で陰干しをし乾かします。数時間ごとに裏表を変え、空気が入るように中身をほぐしながら乾かすとビーズがかたよらずに仕上げることができます。

以上、代表的な枕の素材毎にメンテナンス方法を紹介しました。いずれも洗う時はネットに入れることをお勧めします。ただし、経年劣化などはどうしても発生してしまいます。
寝心地や睡眠の質に直結する部分ですので、上手にメンテナンスをしながら使用し、替え時についても見極めていきましょう。

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